
からすみの名産地、カブラスより。
古くから受け継がれる職人の技で
豊かな旨みを引き出す。
スパヌ・ジョヴァンニ社(Spanu Giovanni s.n.c.)
イタリア、サルデーニャ島 カブラス
(Italy, Cabras, Sardegna)

カブラスと、からすみの伝統
地中海に浮かぶサルデーニャ島。その西側、オリスターノ県にある小さな町、カブラスは、古くから漁業が盛んな土地です。町のそばには海水と淡水が混じり合う広大なカブラス潟が広がり、ボラ漁とともに、からすみづくりの文化が受け継がれてきました。
ボラの卵巣を塩漬けにし、じっくりと乾燥させてつくる「ボッタルガ(bottarga=からすみ)」は、カブラスを代表する伝統食のひとつ。その歴史は古く、今から3000〜4000年前、古代地中海で活躍した海洋民族フェニキア人は、ボッタルガを船上での貴重な保存食とし、また栄養源およびカロリー源として食していたそうです。
カブラス潟で捕獲されるボラは、その量が限られています。カブラスで生産されるからすみのうち、カブラス潟のボラを原料とするものは、わずか約5%ともいわれています。残りの約95%は、国連FAO(国際連合食糧農業機関)が定めるFAO45海域(アフリカ北西地域)から仕入れています。この海域は、気候や環境に加え、ボラが食べる海藻や小さな甲殻類などの餌もカブラス周辺と非常に近いとされており、カブラスのからすみづくりに適した原料として選ばれています。

職人の技と、素材へのこだわり
「Tradizioni Nostrane」は、カブラスで代々からすみづくりに携わってきたスパヌ・ジョヴァンニ社のブランドです。小さな家族経営から始まり、現在では設備を整えた生産体制へと発展していますが、からすみづくりの根底にあるのは、昔ながらの技術と職人の経験です。
特に大切にしているのが、素材の状態を見極めながら、ひとつひとつ丁寧に仕上げていくこと。
ボラの卵巣の膜を傷つけないよう慎重に扱い、状態に合わせて塩漬けの時間を2〜8時間ほど調整します。その後、乾燥室へ移し、自然の温度に近い約22℃の室温で、2週間ほどかけてゆっくりと乾燥させています。温風を当てて急速に乾燥させるのではなく、自然に近い温度でじっくりと時間をかけること。そして乾燥室内の空気を循環させながら、からすみの状態を見極めて仕上げています。
こうした手間ひまを惜しまない工程によって、素材に含まれる旨みをゆっくりと引き出し、からすみならではの濃厚な味わいへと仕上げています。カブラスの伝統を受け継ぎながら、原料そのものの持ち味を大切にする。そこに、長年培われてきた職人の技が生きています。

海の恵みを、食卓の一皿へ
こうして丁寧につくられたボッタルガは、凝縮された旨みと豊かな海の風味が魅力。濃い琥珀色も、じっくりと時間をかけて仕上げられたからすみならではの美しさです。
パスタに加えれば、ひと振りで海の旨みと香りが広がります。魚介料理や野菜料理に合わせたり、オリーブオイルと組み合わせたりするのもおすすめ。白いご飯や和食にもよく合い、いつもの料理に深い旨みと奥行きを添えてくれます。
少量でもしっかりと旨みを感じられるため、料理の仕上げにさっと加えるだけで、いつもの一皿が印象的な味わいに。
カブラスに長く受け継がれてきた、からすみづくりの技。その豊かな旨みをぜひお楽しみください。











